今回はWindowsに入っているPythonをバージョンアップする方法と、そのときの注意点について書きます。
今回の作業の前提となる主な環境は次のとおりです。
- Windows 10
- Anacondaは使っていない
Anacondaを使っている場合はまた別の作業となるので注意してください。
Contents
インストール前の注意点
インストールする前に次の点を確認したり考えたりしてください。
- 本当に新しいバージョンが必要なのか?
- これまで作ったプログラムが、新しいバージョンのPythonで動くのか?
- 古いバージョンのPythonと併存させるべきか、古い方は削除すべきか?
- 古いバージョンのPythonでこれまで使っていたライブラリ/モジュールなどは、新しいバージョンのPythonで勝手に自動的に使えるようになっていないため、新版用に改めてインストールする作業が必要
WindowsのPythonをアップデートする方法
Pythonのバージョンの確認方法
まずはWindowsに入っているPythonのバージョンを確認しましょう。コマンドプロンプトを起動させて、
python -V
と入力して実行するとインストールされているPythonのバージョンが表示されます。
こんな感じです。

アップデートの方法
それではPythonのバージョンをアップデートしましょう。方法は簡単です。
Python公式サイトのダウンロードページからダウンロードしインストールするだけです。次の画像をみてください。

今回は最新版をダウンロードするので、上画像の矢印のところをクリックします。するとダウンロードが開始されます。基本的には最近のWindows用ならば64bit版のもので良いでしょう。ダウンロードしたファイルの名前は、たとえば、
python-3.11.3-amd64.exe
のようにファイル末尾にamd64だったりします。これは64bit版だということです。
最新版以外のバージョンが欲しいときは、そのページの下のほうにいろいろな過去のバージョンがダウンロードできる項目があるので、そこから選んでください。
ダウンロードが完了したら、そのプログラムを実行します。そこからは、公式サイトの説明どおりに進めるだけです。次の公式ページも見ましょう。
公式サイト:PythonのWindowsへのインストール方法
さて、インストールのウィンドウが登場してインストールが始まります。このときに1つ注意点があります。

この画像の丸印の箇所に2つのチェック項目がありますが、この2つともチェックを入れるよにしてください。
そこだけ注意してもらえれば、あとはもう特に設定もなにもなく、インストール作業を完了させます。
こうしてインストールが完了すると、旧版Pythonとは別のフォルダに新版がインストールされます。だからこそ、旧版と新版との併存が可能なんですね。
旧バージョンのPythonの削除方法
削除前の注意点
このように新しいバージョンのPythonをインストールした場合に、古いバージョンのPythonは使わないということもあります。この場合は、その旧版を削除してしまっても良いでしょう。
ただし、上述のように「本当に旧版を削除してもいいのか?」はしっかりと確認し、よく考えてうえで旧版の削除を実行しましょう。いろいろなプログラムで旧版Pythonを使っている可能性があります。心配ならば、旧版はそのまま残しておきましょう。
Pythonの削除方法の種類
しっかり考えたうえでそれでも旧版が不要ならば削除できます。Anacondaを使っていない場合の削除方法は2つあります。
- Windowsの「プログラムの追加と削除」機能を使う
- かつてダウンロードした旧版のインストーラーファイルを使う
この2つ目の方法は、以前に旧版Pythonをダウンロードした際に残しておいたインストーラーファイルそのものを使う場合です。よってそれがなければ、1つ目の方法となります。
削除方法その1
まず上の1つ目の方法でやっていきます。
Windowsキーを押して、スタートメニューを登場させて、検索ウインドウに「アンインストール」と入力し、「プログラムの追加と削除」項目を出現させます。次の画像を参考にしてください。

そして「プログラムの追加と削除」項目をクリックし、アンインストールのための画面へ移動します。

あとは削除したいバージョンのPythonを選んでクリックし、アンインストールボタンを表示させて削除しましょう。
削除方法その2
次に2つ目の方法です。
たとえば、みなさんがPython3.11をインストールしたとき、次のような名前のインストーラーがダウンロードされているとします。
python-3.11.3-amd64.exe
このインストーラーがもし残っているならば、それをそのままクリックして実行しましょう。すると次の画面が登場します。

ここで、「Uninstall」という項目があるのでそれをクリックすると当該バージョンのPythonが削除できます。
注意点:ライブラリやモジュールも忘れずにインストールし直す
さて、これまで使っていた旧版をPython3.8とします。インストールした新版を3.11とします。そして上述のように旧版と新版は異なるフォルダにインストールされます。それゆえ両バージョンの併存が可能なのですが、旧版で使っていたライブラリやモジュールなどは、あくまで旧版でしか使えません。新版をインストールしたからといって、旧版の環境を新版でも使えるわけではありません。
つまり、新版のPythonを使ってPythonプログラムを動かす場合に、from~/import~などで旧版のライブラリなどを使おうとするとエラーがでます。
そこで新版Python用に改めて日頃使うライブラリやモジュールをインストールし直すことが必要です。
この点について、
- すでにインストールされているライブラリなどの一覧を確認する
- その一覧をrequirements.txtとして保存する
- その同txtファイルを利用して、一括して自動的にライブラリなどをインストールする
といった方法を次の記事で紹介しています。
この記事を参考にして、必要なライブラリなどを一気にまとめて自動的に新版Pythonへインストールしてください。
以上、簡単なPythonバージョンアップの方法とその注意点などについて解説しました。
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